今日はドンよりお天気の大阪ですが、皆様お変わりありませんか?
これからの季節、感染症にかかりやすい時期になってきますので、腸管免疫をしっかりと高めて感染症にかからないからだ作りをしていきましょう。
今日も腸管免疫を高めるお話をします。
前回は腸内細菌のお話をしました。
最近、腸内フローラの話がテレビでも盛んに取り上げられてますが、本当に腸はとても大事な臓器なんですよ。
腸内環境は生まれた時に一生が決まると言われてますが、その後の食生活や生活リズムなどによって環境は大きく左右されます。
今回は、腸内細菌に影響を与える食事の話をします。
人は食事を食べるときに口の中でまず噛みます。
その時に唾液と混ざり合いながら殺菌とアミラーゼという消化酵素とともにある程度細かく分解されます。
次に胃に入って胃酸でさらに殺菌分解されます。
この時、胃酸が十分働くことによってペプシンというタンパク質を分解する消化酵素ができます。
そして、膵臓からのリパーゼなどの酵素や胆汁などを経て小腸に到達します。
小腸では吸収されやすい形に分解された栄養素が殺菌された状態で送られてきます。
そして、吸収され無かったものが大腸へと送られます。
その時に、食物繊維などは善玉菌の餌になり発酵されて短鎖脂肪酸というものができ、腸管内を弱酸性に保ってくれます。
腸内が弱酸性であることで悪玉菌の出す酵素活性が抑えられ発癌物質や腐敗産物ができにくくなり腸内の環境を健康に保ってくれます。
このような感じで食物は消化吸収されるのです。
いかに噛むことが大事かわかりましたか?
食べ方次第でも腸内環境を健康に保つことはできるのですよ。
例えば、あまり噛まずに飲む込んだとしましょう。
そうすると、あまり消化されない形で胃に入ってきますね。
そこで、胃が消化分解しようと頑張るのですが、必要以上に働きすぎて胃もたれなど症状が出ます。
また、しっかり働けないので消化殺菌も不十分な形で小腸の方へ送られます。
そうすると小腸でしっかりと吸収できずに余ったものは腸内で腐敗し有害な代謝物ができてしまうのです。
それは悪玉菌の活動も応援して腸内環境は悪玉菌優位の不健康な状態になります。
また、大腸からの腸内細菌が小腸の方に侵入してきて悪さをします。これをSIBOといいます。
おなかが張るなどいろいろな不調が出ます。
ここでは一般論で書くのは書きにくいので詳しくは書きませんが、SIBOになると良かれと思ってしている食事が悪さをすることがあります。
ということで、とにかくゆっくりと噛んで食べましょう。
それも、腸内免疫を高める一つの方法ですので。
食事に関しては個人によって違うので、当院の患者さんは食事記録などをもとに必要な場合はその方に合った個別指導もしております。