ゴールデンウィークも終わりましたね。
皆様は楽しまれましたか?
私は後半は息子の勉強につきあい、スタバで本を読んだり資料の作成整理をしておりました。
昔のようにどこかへ連れて行ってほしいということもなく、あのころが懐かしいですが。
また、世界卓球で若干夜更かしもしましたが、昨日から仕切り直して今日からまた切り替えますね。
さて、今回は小麦の腸に与える影響のお話をします。
小麦にはグルテンというたんぱく質があります。
これは、非常に消化はしにくく、さらにその中のグリアジンという成分が腸の透過性を高めます。
腸には全身のリンパ球の8割が集まっているのでたくさんの免疫細胞があり異物や体に悪いものを排除しているのです。
そして、腸内細菌は食べたものから消化されたものを吸収しやすいように分解し、また酵素やビタミンなども産生して体にいい物を取り込むことをします。
つまり、腸はいい物と悪いものを選別して吸収排泄をしているのですよ。
素晴らしいですよね。
でも、この機能が邪魔されたらどうなるでしょうか?
先程、腸の透過性が高まるといいましたが、透過性ということは腸内に物質が入りやすくなるということなのです。
腸にはタイトジャンクションといって腸粘膜に悪いものは入らないようにしっかりと細胞間を締めているのです。
しかし、消化がきちんとされてないものが腸に入ると炎症をおこし腸を傷つけ、タイトジャンクションを緩めるのです。
それが腸の透過性を高めるということです。
腸の透過性が高まると、厳しい選別がされず何でも腸から体内へ入ってきて、本来きちんと管理していた免疫機能が乱れてきます。
いわゆるリーキーガット症候群というものです。
これによりアトピーなどのアレルギー疾患やリウマチなどの免疫疾患だけでなく倦怠感や自律神経失調、発達障害など色々な症状の根源になっていることがあるのです。
小麦、いわゆるグルテンに関しては牛乳のところでもお話しましたようにグルテモルフィンという麻薬様依存物質を作りますので依存性が高く、なかなかやめることができなくてどんどん欲しくなるということが起こるので、やめてくださいと言ってもなかなかやめれないことも現状です。食事指導には根気がいることも確かです。
小麦や牛乳、砂糖に関してはまだまだ言いたいことはありますが、少しずつ機会あれば書くことにしますね。
今まで腸内環境と食事のことに関して代表的なものを書いてきましたが、誤解してほしくないのは、決して全員がやめたらいいと言っているのではありませんよ。
毎日、パン食でも快調に過ごせている方には変えてとはあえて言いません。
しかし、様々な症状で苦しんでいる場合は、腸内環境が体の環境造りに関しては基本になっているので少し考えてみたらどうでしょうかという提案です。
将来的には、たまに是非とも食べたいパンやケーキなどを食べるのもありかとも思います。
漫然と普段の食事の中でとり続けることには少し考えを改めてみてはどうでしょうか?
検査で異常ないから何を食べてもいい何てことはありません。だって、検査で異常なくても症状で苦しんでるのだから、何かが体の中で起こっているのですよ。
当院では、検査ありきではなく、症状改善に対して常に根本的原因を考え対応していきます。
食事も一言では言えないくらい個人の食環境の背景がありますので、個々の指導が必要なことも多いです。
しかし、基本的なことだけでもブログを通じてわかってもらえたら幸いです。